購買コストダウン 調達改革事例 改革事例紹介 工場見学 仕入先評価 EUCテンプレート 納期回答 集中購買 価格コンペ キット発注 開発購買 JIT納入 価格交渉 購買データベース 内示方式 納入指示 預託品 VMI

在庫が多いのに欠品が発生する

「在庫が多いのに欠品が発生する」というのは、実は良く見られる現象であって、これは意外なこというわけではなくて、逆説的にみれば、むしろ在庫が多いからこそ欠品が発生するともいえる。
 
つまり、在庫がコントロールされていないからこそ、「不要な在庫があり、必要な在庫がない」状況に陥るのである。実際の例としては、コンビニの商品から工場の部品倉庫にいたるまで、在庫の少ない企業ほど欠品も少ないことが多い。
 
これは、古典的に言われている在庫のABC管理がしっかりとされたうえで、各企業独自の工夫を凝らして実現している。
 
いきなり、コンピュータシステムや各種の手法に飛びつきたがる人が多いが、ABC管理すら不十分な企業が、それ以上の高度な管理を求めても、運用がついていけないケースがある。基本動作ができた上で、応用動作を行うように心がけたい。
 
ABC管理も、ときに誤解をされているが、在庫品目を単価の順番で並べるのではなく、在庫品目の金額(=単価×数量)を多い順に並べてABCランク付けを行い、ランク毎に管理メッシュを変える。
 
Aランク品は、アイテム数は少なくても在庫金額は多くなるので、人手も含めた木目細かい管理を行う。反面、Cランク品はアイテム数は多い割には在庫金額が少ないので、発注点や2ビンなどの、多少在庫量が増えても金額が多くないので、管理に手間のかからない方法を採用する。
 
ただし、今日の状況は、単にABC管理程度の在庫削減では不十分で、各企業では、本稿に記述するようなさまざまな手法で在庫を削減する努力を継続している。